チタンとはなんだったのか?その効果と根拠を追跡!(ファイテン、チタンテープ、ラクワ)
ヤンマーが中学生のころは、部活で誰しもがチタンテープをはじめとした商品を身に着けていた。
テープのみならずネックレスやベルト、果てはジェルまで売られていた。
今もなお似たような商品が売られているが、どのような理屈で効いているのか探ってみた。
チタン とその効用について(読み飛ばし推奨)
以下ぐり~んゆあさより引用
人間の体には電気が流れていて、非常に微細な電流で人間の筋肉は過敏に反応します。 人間の細胞は、原子核と電子核からつくられており、電子核はプラスの電気とマイナスの電気を帯びて、お互いにつり合って調和がとれています。 言い換えれば、私たちの体は電気でコントロールされているといっても過言ではないのです。 ところが何かの理由で細胞のプラスとマイナスの電気のバランスがくずれると、体の中に流れる生体電流が乱れてしまい、その結果、肩こり、腰痛、頭痛、めまい、耳鳴り、下痢、便秘、目の痛みなどいろいろな傷害や病気が起きてきます。 東洋医学でも大脳、心臓、肝臓、腎臓などすべての臓器には電磁場があり、この電磁場のバランスがくずれ、「気」の流れが乱れると病気になるといわれています。
ご覧頂いたであろうか。
正直なところ私には意味が分からなかった。
一応突っ込んでおくと原子核と電子核はすべての物質に存在するので言う意味がない。
あと、電子はマイナスしかない。
電荷バランスが崩れる理由を言っていないし、乱れたから障害が起こっているのという根拠もわからない。
東洋医学自体がうさん臭すぎる、電磁場と言うからには何Aなのか測定して定量的に議論してほしいものである。
ソース(根拠)について探ってみた!
様々なサイトを漁ってみたが、どうやら根拠はこの論文らしい。
この論文、早稲田大学スポーツ科学部の卒業論文要旨とのこと。
以下に要約を記載した。
- 反応速度、握力(筋力)、柔軟性(立位体前屈の三つについて検証
- 身長、体重、体脂肪率、性別で分類を行い、どのような人に効果的か検証
- バドミントン部16人で検証
- ファイテンの使用により有意差が生じたとのこと(特に全身反応速度)
- 効果がなかった人はストレスがたまりにくい人だった
- 生体電流を測定したい(するとは言っていない)
いかがであったか?
僅か一頁余りの作文(失礼)であるのでリンクから直接確認していただきたい。
正直なところ、早稲田大学はスポーツ学部とは言え、ここまでくだらない論文を書いていたのだと愕然とした。
小保方は氷山の一角に過ぎないのだと痛感した。
いくらポンコツ学生と言えども、指導教員と副査は反省していただきたい。
以下問題点羅列
- 表題はファイ〇ンではなくてチタンにすべきでは?
- 参考文献がない
- 商品名、個数が示されていない
- 母集団の妥当性が検討されていない
- 方法の詳細がなく、公平性に疑問がある
- 二重盲検法によるプラセボ効果の確認をしていなさそう
- 考察が意味不明
- 二枚書くならちゃんと文字数を埋めよう
このような論文でも書いただけで売り手は根拠を示すことができるそうなので、諸君は情報の元ネタを辿るくせをつけよう。
チタン (貴金属)の相場は?
いい加減真面目に相手をするのも飽きてきたので、ずばり製造コストを予測してみよう。
チタンは非鉄金属の一種であり、為替の影響で日々変動するが、2017年11月24日現在の値段は150円/Kgであった。
つまり、1gなら15銭(0.15円)である。
ちなみにファイテン最高峰を謳っている某有名フィギュアスケーター着用アイテム(約1万円)に使われているチタンは見た限り1立方センチメートル程度であった。
よって比重4.5g/立方センチメートルより原価は1円で充分である。
原材料費に加え、加工費、運搬費、人件費を加味しても大した金額にはならないだろう。
有名人が装着していたそのわけは?
もちろん広告である(笑)。
先ほどの費用以外に広告費が必要になるが、この費用がむちゃくちゃデカいのである。
野球選手や陸上選手、その他諸々のアスリートにお金を払って身に着けてもらっているのである。
身に着けて強くなっているわけではない。
強い人がつけることで弱い人が購買意欲を感じているに過ぎない。
ヤンマーはこのような選手たちを応援したいとは思わない。
将来を担うアスリートは信用を売ることの無いように。
今後も似非科学について切り込んでいきたい。