スーツを買うなら既製品よりもオーダーメードの方がいい理由
スーツといえば〇点セットで〇〇〇〇〇円などと言った吊し(既製品)のイメージが強い。
一見お得そうに見える商品のからくりと罠についてお話ししよう。
そしてオーダーメイドは高そうと思っている人必見の内容である。
二重価格につられてはいけない
スーツの広告を見るとやたらセールが目立つ。
10%、20%なら可愛いもので、半額以上の値引きもよくみられる。
しかし、このような商品に定価などあったものではない。
値下げをすることで、あたかもお得になったと錯覚させることが目的である。
物の価値を自分で理解していないヒトは、値下げによってついついお得であると感じやすい。
そういう人は安易なキャッチコピーに騙されやすいので注意が必要だ。
実はスーツセレクトなど量販店でもセールを頻繁に行わない店もある。
良いスーツならば値下げなどしなくとも売れるのである。
しょっちゅう行われる閉店セール
本題と逸れるが洋服店はしょっちゅう閉店セールを行う。
「閉店」と「完全閉店」の違いをご存じだろうか?
閉店とは店を閉めるという意味であるが、goo辞典によると
1 商売をやめて店を閉じること。⇔開店。
2 その日の営業を終えて店をしめること。「平日は六時に閉店する」⇔開店。
二つの意味があるそうだ。
ここではもちろん2の意味で使われている(苦笑)。
つまり毎日閉店セールができるw
完全閉店は1を指しているそうだが、完全閉店とか言ってるくせに、後日同じ店員が同じことを言う店がアメ横に・・・
在庫リスクはアパレル業界が抱える悩みの種
2着目半額というのはどういうからくりだろうか?
着目すべきは「在庫」である。
衣服はとにかくかさばる。
その上、次から次へと新商品を打ち出さなければならない。
つまり、売れなければどんどん古い製品がたまってしまい、倉庫に収まらなくなってしまうのだ。
それを防ぐためには利益が下がってもいいから売りさばくしかない。
アパレル業界はたくさん作るほど製品コストを抑えることができるため、このような荒業をしなければならない場合が多い。
よってセール品は人気がない商品である。
消費者としては「安いから買う」という認識ではなく、買うだけの価値があるのか考えてみてほしい。
ジャケットとスラックスの寿命は同じか?
吊るしの製品だと上下セットの場合がほとんどである。
店員がお勧めの商品を選んでくれるし、さまざまな種類があるので自分にぴったりの1着が見つかりそうだ(見つかるとは言っていない)。
しかし、これこそが既製品の弱点である。
ほとんどの場合、先に擦り切れてしまうのはスラックス(ズボン)なのである。
歩くたびに擦れ、座り、立ちを繰り返すことで確実に生地は薄くなる。
汗が気になるからと頻繁にクリーニングに出してしまうとますますダメージを受けてしまう。
そしてもし転びでもしたら、もはや使い物にならない。
残ったジャケットはもはやどうしようもない。
同じ柄、同じ色のスラックスはまず売られていない。
スーツは上下そろってスーツ(ひとまとまりの衣装)なのである。
異なるスラックスや私服と合わせるのも困難である。
既製品ならばツーパンツのスーツが最低条件であろう。
イージーオーダー狙うべきはここだ
スラックス問題を解決するうえで一番良いのはイージーオーダーである。
採寸で得られたデータから、最適なサイズパターンを用意することで安価かつ体に合うスーツを買うことができる。
生地の材質にもよるが、3~6万円でスラックス2枚付きのスーツが買えるだろう。
量販店のイージーオーダーを利用するならば、スラックスを合計3本用意してもよいかと思う。
ところで近年は百貨店でも定期的にイージーオーダー2着セットが告知されている。
正直なところ、5~7万円で買えるこの企画はねらい目である。
百貨店としては新規顧客の獲得を狙った目玉商品なのだ。
量販店の2着セットとは異なりオーダーなので費用対効果がかなり高い。
同じスーツを2着セットで買い、さらにスラックスを追加注文すれば社会人になってもしばらく主戦力になるだろう。
スーツの選び方はまた後ほどに。