広告に載っている育毛法は効果があるのか?(リアップ、ビタブリッド、チャップアップ、ポリピュア、スカルプD、アデノゲン)
絶対コラだろw
前回はハゲについてある種の哲学的なアプローチで探りを入れてみたが、今回はもう少し役に立ちそうな内容を書いてみたいと思う。
「ハゲの原因は結局わからないんだろ」って?
確かに人類史的には理由はわからない。
しかし、メカニズム自体はすでに確立している。
悩んでいるヒトは何も知らないから悩んでいるにすぎないというわけだ。
ありがちな育毛方法を斬る
これから引用する内容はNHKラジオで話題となった大阪大学の皮膚・毛髪再生医学寄付講座教授、板見智氏が発言した内容である。
Q毛穴に詰まった汚れを取るとハゲない?A本来皮膚の汚れ程度で毛の成長は止まらないから、毛穴をきれいにしてもハゲるときはハゲる。Q生活習慣を改善したらハゲない?A統計上30年前の生活習慣や食事と今と比較してもハゲの数に変化は無いので、ハゲるときはハゲる。Q海藻を食べると毛が生える?A単なる色の連想ゲーム。海藻だけでは毛は生えない。Q頭皮が硬かったり薄いとハゲるのでマッサージすると良い?A50年前の迷信。男性型脱毛症では頭皮が柔らかく血流がよくてもハゲるときはハゲる。Q炭酸で頭を洗うと毛が生える?A生えない。気持ちがいいだけ。Qノンシリコンシャンプーは頭皮に優しい?A科学的に否定されているのでどちらでもよい。Q頭が蒸れるとハゲる?A関係ない。ハゲる人はハゲる。Q体毛が薄いとハゲない?A関係ない。ハゲる人はハゲる。Q白髪の人はハゲない?A関係ない。ハゲる人はハゲる。
さすが大学教授、建前抜きの本音トークで世の迷信をぶった切っている。
まあこれらの方法を試みているヒトが多いとは俄かには思えないが、信じていたヒトはあきらめよう笑。
身も蓋もない話であるが、世間一般に言われている内容はトンデモ情報ばかりであるというわけだ。
なぜ迷信ばかりが流行るのだろうか?
それはハゲたちが現実を直視しないからである。
直視をしないから現状を受け入れられずに相談もできない。
独りよがりになり、頓珍漢なことばかりやり、さらにハゲていくのだ。
結局ハゲ以前に現状を受け入れる度量が足りないから迷信に頼るのである。
また、ハゲが治ってしまうと困ってしまう既得権益者がいることも原因の一つだ。
ハゲているヒトからしたら深刻な悩みかもしれないが、ハゲていないヒトからしたらどうでもよいことである。
つまり、ハゲが本当に治ってしまったら売れなくなってしまうのである笑。
だから嘘の情報を流す。
そしてハゲを隠すヒトは得てしてプライドが高いため身内に相談することもない。
だから情報を取捨選択することなくCMをはじめとした広告に飛びつく。
シャンプー、ローション、サプリなどよく分からない会社が作った商品を突っ込みどころ満載のモンドセレクションを掲げて必死に肩書や口コミを増やしている不自然さに気づいてもよいものだが。
科学の発展した21世紀に生きているにもかかわらず、相変わらずクソビジネスはなくならないようだ。
ハゲの原因はホルモンである
ハゲ(男性型脱毛)はジヒドロテストステロン(以下DHT)とよばれるホルモンによる作用が原因である。
テストステロンはとりわけ男性に顕著にみられるホルモンである。
カラダを逞しくして男性らしさを生み出すホルモンであり、女性に投与すればひげが生え、筋肉ムキムキになる(旧東ドイツの女子陸上選手はオトコみたいな風貌ばかりである)。
これが5αリダクターゼと呼ばれる酵素と反応することでDHTが産生される。
このDHTが毛根の活動を抑えることで髪が細く、産毛となるのである。
ハゲの人を観察してみると(失礼)、髪の毛は産毛として残っている。
毛の本数が減っているわけではなく、ただ産毛になっただけなのである。
だから注意すべきことは決して抜け毛が増えているわけではないということである。
生えにくくなってしまうため次第にボリュームが減衰していくからハゲていくのである。
つまり、DHTさえ産生させなければ理論上ハゲないわけである。
その証拠として去勢した男性はハゲない、あるいはハゲの進行が止まったと報告されている。
これは精巣でテストステロンが作られており、その製造元を取ってしまったためハゲないのだ。
そう、去勢すればハゲない。
それじゃ困るという方へ
せっかくハゲない方法を教えてやったのにまだ文句を垂れ流すヒトが居そうなので他の方法も教えよう。
ずばり、男性にはフィナステリド、男女にはミノキシジルが効果的である。
というかそれ以外は効果がないと言った方が良い。
フィナステリド
これは先ほど紹介したハゲホルモンDHTを抑える薬である。
もともとは前立腺がん用に作られた薬であるが、副作用で髪の毛が生えてきた(笑)ため発毛用に研究がなされてきた背景がある。
この薬は酵素の生成を防ぐ働きがある。
だからテストステロンの値自体は変わらずに、DHTをピンポイントで抑えるため去勢よりも楽にハゲを抑えることができる。
CMでAGAがうんたらかんたらと流れているが、それはこの薬のことを指している(病気じゃなから薬でもないが)。
効果がある分、リー〇ブ21よりは建設的だが、CMをやるからには何かしらの儲かる意図があるのだろう。
やりたい人は自己責任で。
こちらは本家フィナステリドのプロペシア
また、この薬は妊娠している女性が触れてはならない(コーティングされているはずなので触れることはないいだろうが)。
DHTは男児が成長(性徴)するうえで欠かせないホルモンである。
それを防いでしまうと男性機能を損ねてしまう可能性があるためだ。
薄毛に悩んでいる女性は間違っても服用しないように。
ミノキシジル
一方のミノキシジルは男女ともに使用することができる。
日本では大正製薬からリアップと言う名称で販売されている。
こちらは元々高血圧の人用の薬であり、血圧を下げる効果がある。
やはり副作用で何故だか髪の毛が生えてきたらしい。
しかし、錠剤での認可が下りなかったため、仕方なく経皮型の薬として市販されるようになった。
海外商品ではより廉価なミノキシジル添加製品も販売されている。
薬は副作用が怖いからいやだ、と言う方へ
薬なのだから副作用があるのは当たり前だ、そもそも発毛自体が副作用なのだから笑。
逆に副作用のない薬があるとでも思っているのだろうか?
副作用がないのに髪の毛が生えると謳っている商品は価値0だ。
それはただのお菓子か水である。
そりゃあ副作用もないよな。
投資と一緒で世の中にノーリスクハイリターンなど存在しない。
存在するのはハイリスクハイリターンかノーリスクノーリターンだけである。
どうしても生やしたい人は自らの体を使って実験すればいいだろう。