PDCAサイクルが口癖の人間はカイゼンの本質を捉えることができているのか?
就活生になると途端に使うようになる用語ランキングベスト3に入ってそうな「PDCA」。
口で言うのは容易いが、本当に活用できている人はどれだけいるのだろうか・・・
PDCAについて
以下ウィキペディア大先生の引用
PDCAサイクルという名称は、サイクルを構成する次の4段階の頭文字をつなげたものである。
- Plan(計画):従来の実績や将来の予測などをもとにして業務計画を作成する。
- Do(実行):計画に沿って業務を行う。
- Check(評価):業務の実施が計画に沿っているかどうかを評価する。
- Act(改善):実施が計画に沿っていない部分を調べて改善をする。
この4段階を順次行って1周したら、最後のActを次のPDCAサイクルにつなげ、螺旋を描くように1周ごとに各段階のレベルを向上(スパイラルアップ、spiral up)させて、継続的に業務を改善する。
まずは計画!といったところである。
日本人は計画づくりが好きであるから一見できそうだが・・・
でも新規立案でもない限りすでにDoまで出来ているのではないか?
あなたが向き合うべきことは「観察」すること
はっきりと申し上げよう。
何となくやってしまう人、スランプに陥っている人はCheckもとい、観察(Observe)が全くできていない。
観察なんて誰でもできているだろうって?
残念ながら99%の日本人が出来ていないと断言できる。
以下のチェックリストすべてに答えられる人は観察ができる人間の可能性が高い。
- 自分の顔と体の特徴をすべて他人にさらけだせる
- 体調を崩したときの理由を説明できる
- 自分の靴がどのタイミングで汚れるのか説明できる
- 服装のコーディネートポイントを説明できる
これを説明できていない方は自分自身すら観察できていない。
そのような人に客観性があるとは到底思えない。
残念ながら靴の汚いサラリーマンは非常に多い、観察してみよう。
ちなみにちゃんと観察できるようになれば体調を崩しにくくなり、また靴をきれいに保つことができる。
現実から目をそむけないためにOCDAサイクルを実践しよう
これから話すOCDAサイクルはヤンマーの思考ポイントを抽出したもので一般論ではない。
悪しからず。
- Observe・・・観察する
- Consider・・・一人で考察する
- Decide・・・一人で意思決定する
- Act・・・行動する
ここで大事なのは各フェーズ毎に誰が請け負う人なのかを考えることである。
卑近な例であるが歯について考えてみたいと思う。
自分の歯をObserve(観察)してみよう。
鏡でよーく見てみよう。
歯並び、虫歯、歯槽膿漏、歯石、舌苔など人によってさまざまな問題点が見えるかもしれない。
だがここで思考を止めずに、視覚以外の五感をフル活用することが肝要である。
歯を叩いた時の音色、口臭、味覚、歯痛など感覚を研ぎ澄まして観察できるはずである。
しかしそれだけでは不十分である。
客観的に自身の状態を知るためには他者視点が必要だからである。
ここまで把握して病院で診察することで、他人との評価のギャップを認識できる。
次にConsider(考察、検討)である。
この時点で虫歯は治療されたと仮定するが、今後再発してしまうかもしれない。
虫歯予防をするために得られた事実から何をすべきか方針を立てるのである。
ポイントはなるべく一人で(主体的に)情報を集め、比較することである。
調べるとわかるが、虫歯になる要素は下記の通りに大別される。
- 砂糖の過剰摂取
- 歯茎の境目に付着するプラーク
- 歯と歯の間に付着するプラーク
- 口呼吸による慢性的な口腔乾燥
ご存じだったろうか。
これらの情報を歯科衛生士が教えてくれることも勿論あるが、それを取捨選択するのはあなた自身である(主体性)。
そして考察の結果を用いて自己責任でDecide(意思決定)するのである。
「他人が決めたことだから」と言い訳する大人になってはいけない。
全責任を自らが負うのだ。
砂糖が原因であれば食べるお菓子の量を減らす。
歯と歯の間が汚れているならば矯正治療と歯間ブラシを組み合わせればよいのだから。
(実は歯磨き粉は根本治療に入り得ない)
ここまでできていればAct(実行)は簡単なはずである。
一人でできることは一人でやればいいし、矯正の類は人を巻き込んで解決すればよいかと。
最後に
今回は歯を題材にしたが、これはすべての物事に当てはまるとヤンマーは考えている。
OCDAサイクルを活用できれば勉強など苦にならないはずであり、糸口さえつかめればむしろ楽しいとさえ感じるはずである。
ところで「学生時代にもっと勉強しておけばよかった」という社会人の話をよく聞くが、そのような戯言は聞くに値しない。
なぜならば大学時代よりも勉強していない社会人は、
観察力がないと自白しているようなものだからだ。
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